ホルモンとは?部位マップの全体像

「ホルモン」とは、牛・豚・鶏の内臓肉(臓物)の総称です。焼肉店のメニューで見かけるマルチョウ・シマチョウ・ミノなどは、すべてホルモンの一種。かつては「捨てるもの」とも言われた食材ですが、今では専門店が生まれるほどの人気ジャンルに成長しました。

ホルモンは大きく「胃系」「腸系」「心臓・肝臓系」「その他の臓器」に分類できます。牛のホルモンは部位の多様さが特徴で、胃だけでも4種類(ミノ・ハチノス・センマイ・ギアラ)あります。豚ホルモンは独特の風味と弾力感、鶏ホルモンは淡白な味わいが魅力です。この記事では代表的な20部位をわかりやすく解説します。

ホルモンは部位によって味・食感・カロリーが大きく異なります。淡白でヘルシーな部位から、脂たっぷりでジューシーな部位まで、幅広いラインナップが揃っています。

定番ホルモン部位(牛)

ミノ(第一胃)

牛の第一胃で、4つある胃の中で最も大きい部位です。厚みがありコリコリとした食感が特徴で、脂は少なく淡白な味わいです。強火でしっかり焼くほど食感が増し、噛むほどに旨みが出てきます。ミノの焼き方の詳しいコツはこちら

ハチノス(第二胃)

蜂の巣のような凸凹した見た目が名前の由来です。弾力のあるゴムのような独特の食感が特徴で、下処理をしっかり行うと臭みが抜け、風味よく仕上がります。塩・レモンで食べると旨みが引き立つ部位です。ハチノスの詳しい解説はこちら

センマイ(第三胃)

牛の第三胃で、表面の無数のひだが特徴的な部位です。ホルモンの中でも特に低カロリーで、コリコリ・ザクザクとした独特の食感が楽しめます。センマイ刺しとして生食されることも多く、ポン酢や辛味噌との相性が抜群です。センマイの食べ方の詳細はこちら

ギアラ(第四胃)

牛の第四胃で「赤センマイ」とも呼ばれます。4つの胃の中で最も脂が多く、濃厚な旨みとジューシーさが特徴です。コラーゲンも豊富に含まれており、強火で外をカリッと焼くのがおすすめです。

マルチョウ(小腸)

牛の小腸で、「コプチャン」「コテッチャン」とも呼ばれます。内側に豊富な脂が詰まっており、焼くとトロリととけ出してジューシーな食感になります。ホルモンの中でカロリーは高めですが、その濃厚な味わいが多くのファンを虜にする部位です。マルチョウとシマチョウの比較はこちら

シマチョウ・テッチャン(大腸)

牛の大腸を指し、「テッチャン」とも呼ばれます。マルチョウよりも脂はやや少なく、プリプリとした弾力のある食感が特徴です。じっくり焼いて脂を落とすとカリッとした食感になり、タレとの相性が良い部位です。テッチャンの詳しい解説はこちら

ハツ(心臓)

牛の心臓で、コリコリとした食感と淡白な味わいが特徴の部位です。低カロリーかつ高タンパクなため、ヘルシー志向の方にも人気があります。塩焼きにするとシンプルな旨みが引き立ちます。ハツの詳しい特徴はこちら

ハツモト(心臓の付け根)

ハツ(心臓)の付け根にある大動脈部分です。コリコリとした食感が強く、ハツよりも歯ごたえがあります。希少部位のため提供していない店舗もありますが、見つけた際はぜひ試してみてください。

レバー(肝臓)

牛の肝臓で、鉄分・ビタミンB群・ビタミンAが豊富に含まれます。新鮮なものはとろりとした食感と濃厚な旨みが特徴。加熱しすぎると硬くなるため、軽めに火を通すのがコツです。詳しくはホルモンの栄養価の記事もご参照ください。

その他の主要ホルモン部位(豚・鶏)

ガツ(豚の胃)

豚の胃にあたる部位で、コリコリとした歯ごたえが特徴です。低カロリーでヘルシーなホルモンとして、焼肉以外にも中華料理や韓国料理に広く使われます。しっかり下処理をすることで独特の臭みが消え、食べやすくなります。

テッポウ(豚の直腸)

豚の直腸部分で、独特の筒状の形が特徴的な部位です。やや脂が多く濃厚な旨みがあり、しっかり火を通すとぷりぷりの食感に仕上がります。関西地方で特に人気の高いホルモン部位のひとつです。

コブクロ(豚の子宮)

豚の子宮にあたる部位で、コリコリとした独特の食感が特徴です。低カロリーでヘルシーな部位であり、しっかり火を通すとさらに食感が増します。タレとの相性が良く食べやすい部位として知られています。

フワ(豚の肺)

豚の肺部分で、ふわふわとしたスポンジ状の食感が名前の由来です。独特の食感はホルモン好きに支持されますが、初めての方には個性的に感じられるかもしれません。煮込み料理にも多く用いられます。

シロ(豚の大腸)

豚の大腸で、牛のテッチャンに相当する部位です。白みがかった見た目から「シロ」と呼ばれます。もちっとした弾力と濃厚な旨みが特徴で、みそ味や塩味で食べられることが多い部位です。

砂肝(鶏の砂嚢)

鶏の消化器官の一部で、硬い筋肉質のコリコリとした食感が特徴です。焼き鳥の定番部位として知られ、低脂肪・低カロリーで栄養価も高く、ヘルシー志向の方にも人気があります。

部位別カロリー比較表

主なホルモン部位のカロリー・たんぱく質・脂質の目安を比較します(100gあたり、一般的な目安。実際の数値は個体差や調理法により異なります)。

部位 エネルギー(目安) たんぱく質 脂質
牛センマイ(第三胃)約62kcal約11.7g約1.3g
牛ハチノス(第二胃)約91kcal約11.7g約4.1g
牛レバー約132kcal約19.6g約3.7g
牛ハツ(心臓)約142kcal約16.5g約7.6g
牛シマチョウ(大腸)約162kcal約9.8g約13.0g
牛ミノ(第一胃)約215kcal約13.8g約17.7g
牛ギアラ(第四胃)約233kcal約11.4g約20.0g
牛マルチョウ(小腸)約287kcal約9.9g約26.1g

センマイ・ハチノス・レバーはカロリーが低くヘルシーです。詳しくはホルモンのカロリー比較記事をご覧ください。

初心者におすすめのホルモン入門セット

ホルモンが初めての方は、クセの少ない部位から試すのがおすすめです。以下の3パターンを参考にしてください。

セット1:クセなし入門コース

ハツ・ミノ・レバーの3点セットです。いずれも比較的クセが少なく食べやすい部位です。ハツのコリコリ感、ミノの厚みある食感、レバーの濃厚な旨みと、3つで異なる食感・味わいを楽しめます。

セット2:脂の旨み体験コース

マルチョウ・ギアラ・シマチョウの3点セットです。脂の旨みが豊かな部位を集めました。焼き加減によって食感が変わるので、ホルモンらしい濃厚な醍醐味を体験できます。

セット3:食感コントラストコース

センマイ・ハチノス・ハツモトの3点セットです。コリコリ・ザクザク・プリプリと異なる食感を楽しめます。センマイとハチノスは特に低カロリーなので、ヘルシー志向の方にもおすすめのセットです。

まとめ

ホルモンは部位によって味・食感・カロリーが大きく異なります。胃系はコリコリとした食感が特徴で、腸系は脂の旨みが豊か、レバーやハツは高たんぱくでヘルシーな選択肢です。

初めてホルモンに挑戦する方は、ハツやミノなどクセの少ない部位から試してみましょう。慣れてきたら、マルチョウやギアラなど脂の旨みが濃い部位にも挑戦してみてください。

各部位の詳しい情報は個別記事も参考にしてください。ホルモンの焼き方ガイドホルモンの下処理方法もあわせてご覧ください。