焼き鳥の定番串のひとつ、レバー。独特の風味と濃厚な味わいで根強いファンを持つ一方、「栄養価が高い」とはよく聞くものの、具体的にどんな栄養が含まれているのかは意外と知られていません。

この記事では、鶏レバー(鶏の肝臓)の栄養成分を詳しく解説します。100gあたりのカロリーや主要栄養素の目安から、鉄分・ビタミンA・葉酸といった注目成分の特徴、ダイエット中でも楽しむコツ、そして食べ過ぎに注意したいポイントまで、幅広くご紹介します。

鶏レバーの基本的な栄養成分

鶏レバーは、鶏の肝臓にあたる部位です。100gあたりのカロリーは比較的低く抑えられている一方で、たんぱく質・鉄分・各種ビタミンが豊富に含まれており、栄養価の高い食材として知られています。以下は100gあたりの一般的な目安です。

栄養素 100gあたりの目安量
エネルギー 約111kcal
たんぱく質 約18.9g
脂質 約3.1g
炭水化物 約0.6g
鉄分 約9.0mg
ビタミンA(レチノール活性当量) 約14,000μg
ビタミンB12 約44.4μg
葉酸 約1,300μg
ビタミンC 約20mg

※上記は日本食品標準成分表をもとにした一般的な目安です。個体差や調理方法によって異なる場合があります。

鶏レバーは100gあたり約111kcalと低カロリーでありながら、たんぱく質が約18.9gも含まれています。高タンパク・低カロリーな食材として、積極的に活用したい串のひとつです。

注目成分を深掘り:鉄分・ビタミンA・葉酸の特徴

鶏レバーが「栄養の宝庫」と呼ばれる理由は、複数の重要な栄養素が一度に摂れるからです。なかでも特に注目すべき成分が鉄分、ビタミンA、そして葉酸の3つです。

鉄分

鶏レバーに含まれる鉄分は100gあたり約9.0mg(一般的な目安)で、これは成人女性の1日の推奨摂取量(約10.5mg)にほぼ匹敵する量です。しかも植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」と異なり、動物性食品の「ヘム鉄」は体内への吸収率が高く、効率的に鉄分を補給できます。貧血が気になる方や、月経で鉄分が失われやすい女性にも積極的に取り入れたい食材です。鉄分はビタミンCと一緒に摂ると吸収率が高まるとされており、野菜と組み合わせるとさらに効果的です。

ビタミンA

ビタミンAは目の健康・皮膚の維持・免疫機能に関与する重要な栄養素です。鶏レバーには100gあたり約14,000μgのビタミンA(レチノール活性当量)が含まれており、これは非常に高い数値です。ただし、ビタミンAは脂溶性ビタミンであるため体内に蓄積しやすく、過剰摂取には注意が必要です。この点については後述の「気をつけたいポイント」で詳しく説明します。

葉酸とビタミンB12

葉酸はDNA合成や細胞分裂に関わるビタミンB群の一種で、特に妊娠中の方には重要とされています。鶏レバーの葉酸含有量は100gあたり約1,300μg(一般的な目安)と非常に豊富です。また、ビタミンB12は神経機能の維持や赤血球の生成に関わり、100gあたり約44.4μgと動物性食品のなかでも特に含有量が多い部位のひとつです。

焼き鳥の部位別カロリー比較

レバーが他の焼き鳥の部位と比べてどれくらいのカロリーなのか、主な部位と比較してみましょう。いずれも100gあたりの一般的な目安です。

部位 カロリー(100gあたり目安) たんぱく質 脂質
砂肝 約94kcal 約18.3g 約1.8g
むね肉(皮なし) 約108kcal 約22.3g 約1.5g
レバー 約111kcal 約18.9g 約3.1g
ささみ 約114kcal 約23.9g 約1.0g
もも肉(皮なし) 約127kcal 約22.0g 約5.0g
ハツ(心臓) 約207kcal 約14.5g 約15.5g
もも肉(皮あり) 約190kcal 約17.3g 約14.2g
約493kcal 約9.4g 約48.1g

レバーは焼き鳥の部位のなかでもカロリーが低い方に属します。砂肝・むね肉に続いて低カロリーでありながら、栄養素の種類と量は群を抜いています。カロリーを気にしながらも栄養をしっかり摂りたい方には、非常に優れた選択肢といえます。

焼き鳥のカロリーをさらに詳しく知りたい方は焼き鳥のカロリー一覧|部位別・塩タレ別で比較もあわせてご覧ください。

ダイエット中でも楽しめる食べ方のコツ

カロリーが低くたんぱく質が豊富なレバーは、ダイエット中にも取り入れやすい食材です。ただし、より賢く楽しむためにはいくつかのポイントがあります。

塩を選ぶ
味付けは「塩」がおすすめです。タレにはみりん・砂糖など糖質が含まれるため、カロリーや糖質を抑えたいときは塩を選ぶほうが効果的です。レバーの旨みを直接感じられる塩焼きは、素材本来の風味を楽しめる点でもおすすめです。

食べる順番を意識する
食事の最初にレバーや砂肝など高タンパク・低カロリーの串から食べることで、満腹感を早めに感じやすくなります。その後でもも肉など脂質の多い串に移ると、全体の摂取カロリーを抑えやすくなります。

野菜との組み合わせ
焼き鳥と一緒に野菜サラダやキャベツなどを食べると、食物繊維による満腹感アップに加え、ビタミンCが鉄分の吸収を助ける効果も期待できます。レバーの栄養を最大限に活かすためにも、野菜との組み合わせは理にかなっています。

レバーは塩で食べることで、糖質・カロリーをさらに抑えられます。ダイエット中は「レバー塩」を意識してみましょう。野菜と一緒に食べると栄養バランスもさらに向上します。

焼き鳥とダイエットの関係については焼き鳥はダイエット向き?太りにくい部位と食べ方のコツでも詳しく解説しています。

気をつけたいポイント

栄養価が高いレバーですが、食べ方によっては注意が必要な点もあります。適切な量を知ったうえで楽しむことが大切です。

ビタミンAの過剰摂取に注意

鶏レバーには大量のビタミンAが含まれています。ビタミンAは脂溶性ビタミンの一種で、体内に蓄積しやすい性質があります。過剰に摂取すると頭痛・吐き気・骨や肝臓への影響などが起こる可能性があるとされています(一般的な注意事項)。特に妊娠中の方は胎児への影響が懸念されるため、食べ過ぎには十分注意しましょう。1回の食事では2〜3串程度にとどめておくのが一般的な目安です。

プリン体についての注意

レバーはプリン体を比較的多く含む食品のひとつです。尿酸値が高めの方や痛風を気にしている方は、食べ過ぎに注意が必要です。一度に大量に食べるのではなく、少量をたしなむ程度にするのが望ましいでしょう。焼き鳥のプリン体については焼き鳥のプリン体は多い?部位別の含有量と尿酸値が気になる人の食べ方もご参照ください。

必ず中心まで加熱する

鶏のレバーを含む内臓肉は、必ずしっかりと火を通して食べる必要があります。生食や半生での食べ方は食中毒のリスクがあるため、中心部まで十分に加熱することが大切です。焼き鳥店でレバーを注文する際は、火が十分に通った状態で提供されているかを確認しましょう。

まとめ

鶏レバーは、100gあたり約111kcalと低カロリーでありながら、鉄分・ビタミンA・葉酸・ビタミンB12などが非常に豊富に含まれる栄養価の高い食材です。焼き鳥の部位のなかでも栄養素の種類と量が際立っており、貧血対策・美肌・免疫サポートに役立てたい方には特におすすめの串といえます。

一方で、ビタミンAの過剰摂取・プリン体・必ず加熱するという3点には注意が必要です。1回の食事で食べる量を2〜3串程度にとどめ、塩で食べるなどの工夫をしながら上手に取り入れましょう。

焼き鳥の部位についてもっと詳しく知りたい方は、焼き鳥の部位一覧|定番から希少部位まで全30種類を解説もあわせてご覧ください。