焼き鳥店のメニューには、もも・ねぎまといった定番から、ちょうちん・ソリレスといった希少部位まで多彩な串が並んでいます。各部位の特徴を知ることで焼き鳥の楽しみがぐっと広がります。本記事では定番から希少部位まで幅広く一覧でご紹介します。

焼き鳥の部位マップ:鶏の全身を使い切る食文化

焼き鳥に使われる部位は鶏の全身にわたります。大きく分けると筋肉系(もも・ささみほか)内臓系(砂肝・ハツ・レバーほか)軟骨・皮系希少部位(ソリレス・ちょうちん・ぼんじりほか)の4グループに整理できます。

鶏は牛や豚に比べて体が小さいため、各部位の取れる量も限られます。希少部位は1羽から数個しか取れないものもあり、専門店でないとお目にかかれないことも少なくありません。

焼き鳥の串の種類は店によって大きく異なります。チェーン店では10〜20種が一般的ですが、専門店では30種類以上のメニューを揃えているところもあります。希少部位を目当てに専門店を訪れるのも、焼き鳥の楽しみ方のひとつです。

定番部位:まず押さえておきたい基本の串

もも

鶏のもも肉を使った焼き鳥の定番中の定番です。適度な脂と旨みのバランスが良く、ジューシーな食感が楽しめます。塩・タレどちらとも相性がよく、初めて焼き鳥を食べる方にも迷わずおすすめできる一本です。

ねぎま

もも肉と長ねぎを交互に刺した串です。ねぎの甘みと鶏の旨みが組み合わさり、シンプルながら奥深い味わいになります。焼くとねぎがとろりと柔らかくなる点が魅力で、タレとの相性が特に優れています。

つくね

鶏のひき肉を丸めて串に刺して焼いたものです。店によって食感が異なり、しっかり歯ごたえのあるものからふわふわ柔らかいものまで様々です。卵黄につけてタレで食べるスタイルが定番です。

ささみ

胸骨の内側にある細長い部位で、脂が少なく淡泊な味わいが特徴です。高タンパク・低カロリーで、健康を意識する方に人気があります。梅やわさびとともに塩でいただくスタイルが定番です。

手羽(てば)

鶏の翼部分を使った串です。骨まわりのゼラチン質な旨みと皮のコラーゲンが同時に楽しめます。かぶりついて食べる豪快なスタイルが魅力で、タレがよく絡んで美味しくいただけます。

とり皮(かわ)

鶏の皮を何重にも巻いて串に刺したものです。カリカリに焼いたときの食感とコクのある脂が特徴で、一度はまると病みつきになる部位として知られています。カロリーは高めですが根強いファンを持つ定番串です。

砂肝(すなぎも)

鶏の消化器官(砂囊)の筋肉部分で、コリコリとした独特の歯ごたえが最大の魅力です。味は淡泊でクセが少なく、低カロリーかつ高タンパクな優秀部位でもあります。塩でシンプルに食べることで素材本来の旨みを楽しめます。詳しい焼き方は砂肝の美味しい焼き方をご覧ください。

ハツ(心臓)

鶏の心臓部位で、コリコリとした食感と淡泊な旨みが特徴です。内臓系の中でも食べやすい部位のひとつで、鉄分も豊富に含んでいます。塩でシンプルに食べると素材の味が引き立ち、初めて内臓系に挑戦する方にもおすすめです。

レバー(肝臓)

鶏のレバーは、ねっとりとした食感と濃厚な旨みが特徴です。鉄分・葉酸を豊富に含み、栄養価の高い部位として注目されています。生焼けは食中毒のリスクがあるため、中心部までしっかり火を通すことが重要です。タレとの相性が抜群で、甘辛いタレとともに食べるのが定番です。

せせり(首肉)

鶏の首まわりにある筋肉質な部位です。適度な脂とコリッとした独特の食感が魅力で、噛むほどに旨みが広がります。1羽から少量しか取れないため、専門店でないと出会えないこともあります。せせりの部位と食べ方で詳しく解説しています。

希少部位:見つけたら注文したいレア串

ソリレス

鶏のもも付け根の骨盤周辺にある小さな部位で、1羽から2つしか取れません。フランス料理では「愚か者は残す」と言われるほど美味とされる部位で、やわらかくジューシーな食感が特徴です。見かけたら迷わず注文したい一本です。ソリレスの詳細はこちらでご確認ください。

ちょうちん

卵管と未成熟卵がつながった特殊な部位で、提灯のような見た目からこの名がつきました。卵のねっとりした旨みとプリッとした食感が合わさった独特の味わいを持ちます。ちょうちんの詳細はこちらで解説しています。

ぼんじり

鶏の尾骨まわりにある部位で、ジューシーな脂と独特の食感が魅力です。焼くと脂がじんわりとにじみ出て、濃厚な旨みを楽しめます。1羽から1個しか取れない貴重な部位です。ぼんじりの特徴と食べ方も参考にしてみてください。

やげん軟骨

胸骨の先端部分にある軟骨です。ひざ軟骨より柔らかめで、コリコリとした軽い歯ごたえが特徴です。低カロリーで食べ応えがあり、お酒のつまみとして人気の高い部位です。やげん軟骨とひざ軟骨の違いでさらに詳しく解説しています。

ひざ軟骨(なんこつ)

鶏のひざ関節の軟骨部分です。やげん軟骨よりも固く、カリカリとした強めの歯ごたえが特徴です。コリコリからカリカリまで食感の異なる軟骨を食べ比べるのも焼き鳥の楽しみのひとつです。

ふりそで

手羽の付け根、肩甲骨まわりの小さな部位です。肉質が細かく柔らかな食感と、凝縮された旨みが特徴です。専門店でないとなかなかお目にかかれませんが、希少部位好きにぜひ試してほしい一本です。

首皮(くびかわ)

首まわりの皮を使った部位です。とり皮よりもさっぱりした脂と、薄い皮のコリコリした食感が特徴で、お酒のつまみとして人気があります。タレとよく合い、何本でも食べられる軽やかな一串です。

白子(しらこ)

オス鶏の精巣部位で、ねっとりとしたクリーミーな食感が特徴です。主に季節限定での提供となることが多く、希少性が高いため専門店でしか出会えないことがほとんどです。見かけた際はぜひ一度試してみてください。

部位別カロリー比較表

主要な焼き鳥の部位について、100gあたりの目安カロリーと特徴をまとめました。数値はいずれも一般的な目安であり、調理方法・タレの量などによって変動します。

部位名 カロリー(100gあたり目安) 主な食感 ポイント
やげん軟骨 約80kcal コリコリ 最も低カロリーで食べ応えあり
砂肝 約94kcal コリコリ 低カロリー・高タンパク
ささみ 約105kcal しっとり 脂質が少なく高タンパク
レバー 約111kcal ねっとり 鉄分・葉酸が豊富
せせり 約170kcal コリッとした食感 首まわりの筋肉・希少部位
ハツ 約186kcal コリコリ 鉄分豊富・淡泊な旨み
もも 約200kcal やわらか・ジューシー 定番・初心者向け
ソリレス 約200kcal やわらか・ジューシー 1羽から2個のみ
ぼんじり 約420kcal プリプリ 脂がジューシー
とり皮 約470kcal カリカリ コラーゲン豊富・高カロリー

カロリーをさらに詳しく知りたい方は焼き鳥のカロリー一覧(部位別・塩タレ別)もあわせてご覧ください。

初心者におすすめの組み合わせ

焼き鳥店で何を頼むか迷ったときは、以下の3パターンを参考にしてみてください。どれも注文しやすく、焼き鳥の魅力を引き出せる組み合わせです。

王道セット:定番を一通り楽しむ

もも(タレ)・ねぎま(タレ)・つくね(タレ)・砂肝(塩)・ハツ(塩)の5本。焼き鳥の定番を一通り体験できる組み合わせです。塩とタレのどちらが向いているかは焼き鳥は塩とタレどっちがおすすめ?を参考にしてください。

ヘルシーセット:カロリーを抑えて楽しむ

ささみ(梅塩)・砂肝(塩)・ハツ(塩)・レバー(タレ)・せせり(塩)の5本。高タンパク・低カロリーな部位を中心にした組み合わせです。ダイエット中の選び方については焼き鳥はダイエット向き?で詳しく解説しています。

通セット:希少部位に挑戦する

もも(塩)・ぼんじり(塩)・ソリレス(塩)・ちょうちん(タレ)・やげん軟骨(塩)の5本。希少部位の魅力を幅広く体験できる通向けの組み合わせです。他の希少部位については焼き鳥の希少部位8選もご参照ください。

まとめ

焼き鳥の部位は、もも・ねぎま・つくねなどの筋肉系定番部位から、砂肝・ハツ・レバーなどの内臓系、そしてソリレス・ちょうちん・ぼんじりなどの希少部位まで、実に多彩です。それぞれ味・食感・カロリーが大きく異なるため、自分の好みや目的に合わせて選ぶことが焼き鳥をより深く楽しむコツです。

まずは定番のもも・ねぎまから始め、慣れてきたら希少部位にも挑戦してみてください。部位ごとの詳しい解説は各コラムでもご紹介しています。焼き鳥の奥深い世界をぜひ存分にお楽しみください。